これだけ分かれば大丈夫!旅行時の香港での食事マナー
食の都として名高い香港。
香港は中国本土で美味しいもの天国としてその名を知られている広東省と隣接する地域であり、イギリス統治下の時代に培われたアフタヌーンティーの文化も残っており、料理についてはアジアのどこにも負けません。それだけ食べ物に対する高いプライドを持つ国に行くとなると気になるのは食事マナーについて。香港は富と栄華を極めし自由の都であるとはいえ、食事まで自由にやるのは良くありません。
今回は、香港での食事マナーについて紹介します。
お店に入る際、無言入店禁止
日本人は無言入店を良くやりがちだけど、海外では無言入店は失礼とされる場合がとても多いものです。レストランに入ったら、軽快に「Hello.」と挨拶をして入りましょう。香港の公用語は広東語と英語なので、英語であいさつをするという事は、店側にどちらの言葉で対応してほしいのかの意志表示にもなります。英語を話すのは大体外国人なので、外国人客として対応をしてくれます。高級店になると、英語と広東語のメニュー両方を用意しているので、最初に英語で話しかければ店員さんは英語のメニューを持ってきてくれます。最初の挨拶1つで店側とのコミュニケーションが円滑になるので入店時ははっきりと挨拶をしてみましょう。
後で隊長とにゃんこメンバーには入店から注文までの流れのロープレをしてもらいましょう。
また英語ロープレですかー!
この流れもそろそろ慣れて来たわね。
香港ではレディーファーストが当たり前
香港はイギリスの統治下にあったので英国紳士としての振る舞いが必要とされていました。香港でのレディーファーストはアメリカやイギリスと言った西洋圏よりは厳しくないものの、お茶やお皿の準備、セルフの店であれば水の準備などはすべて男性が行います。ようは、「格好をつける」程度で問題ありません。
普段は「俺は全部家内に任せている!」とか言う亭主関白な人も夫婦で旅行に来た際は英国紳士になりきって格好をつけてみてください。
私だったら、ちょっと緊張しちゃうな。
お茶碗の持ち上げ禁止
日本では茶碗は手に持って食べるのがマナーなのでここが一番戸惑う部分でしょう。
香港では日本のようにご飯を箸で掴んで食べる事はせず、箸を使いご飯をれんげの中に入れて、れんげでご飯を食べます。そのため茶碗を持ちあげて食べるのはマナー違反とされています。当然ながら茶碗に口を付けてご飯を掻き込む、通称ブタ食いも厳禁。
香港の米は日本の物とは質が異なり、粘り気が少なく、ぱらぱらしているので日本人でも箸でご飯を掴んで食べるのはかなり苦戦します。なので、香港流のマナーとして、茶碗は持ち上げず、れんげをうまく使ってご飯を食べてみると良いでしょう。
バカ騒ぎOK
居酒屋のように盛り上がってワイワイガヤガヤしながら食べるということは、日本はもちろんの事、西洋圏でこれをやると非常に無礼と言う事になってしまうけど、香港ではどんなに高級なレストランであろうともバカ騒ぎが許されています。食べ物をこぼしたり、散らかすのは良くないけど、ある程度盛り上がって騒ぐことは香港では良い事であり、むしろ遠慮してはいけないというのがルールです。
そして、日本や西洋圏では食後はある程度片づけてフォークやナイフの置き位置までしっかり気にするのが当たり前だけど、香港ではその必要も一切ありません。古くから香港では後片付けは店員さんの仕事とされてきたので、食事が終わって席を立つ時は基本的に放置状態で良いのです。
小龍包の食べ方
香港で一番有名な料理と言えば小龍包。
本場の小龍包は日本のものとは全然違います。これを知らない人は意外に多いのですが、小龍包の中身は熱々のスープが入っています。このスープが凄く熱いので、日本の水餃子感覚でバクっと一口で食べてしまうと高確率でやけどします。これを知らずに一口で食べたりかぶりついたりして「ぎにゃー!」と奇声を上げるのは相当な無礼。
正しい食べ方は、小龍包をれんげに移して、れんげ内で醤油や薬味を入れてから箸で小龍包に亀裂を入れます。亀裂部分から熱々のスープが飛び出してくるので、いきなり大きな穴をあけずに小さく亀裂を入れるのがポイント。まずは小龍包から出たスープを飲んでから本体をぱくりと食べる。これが正しい食べ方です。
この食べ方は、担担麺などのラーメンにも共通であり、日本のラーメン屋のように、麺を直接箸で掴んで食べるのも良くありません。れんげ内に麺とスープを移して食べる。これが基本マナーです。日本ではあまりないけど、香港では1つの大きなラーメンを複数人でシェアして食べることが多いため、このようなマナーが生まれたのです。
香港でのレストランの入り方から注文までの模擬対応
それではお待ちかね、ロープレのコーナー!
お客さん役を隊長、店員さんをにゃんこメンバーにやってもらいましょう。
Hello!
(英語対応を希望と言う意思表示になるので必ず最初の挨拶はしましょう)
How many?
(何名様ですか?)
2 adults
(面倒なら人数を数で伝えるだけでも良い)
OK.Come this way
(こちらへどうぞ)
Can I have Engrish menu?
(英語にメニューはありますか?)
※日本語メニューがある事が分かっていれば、Can I have Japanese menu?と言ってみましょう。
Yes.
(英語メニューを渡される)
食べたいものが決まったら店員さんを呼びましょう。
Excuse me, may I order?
(すみません、注文をお願いします)
I’d like the steak
(ステーキをお願いします)
※香港でステーキを食べる事はまずありません。料理名は基本中国語なので、発音が難しいので食べたい料理を指さしてpleaseと言えばOKです。
これで入店から注文までの一連の流れは完了です。後は料理が出てくるのを待つばかり。英語対応と言ってもこの程度なので迷う事はないでしょう。
まとめ
香港は自由貿易都市だからといって食事で好き勝手をやるのは格好が良くありません。
最低限の格好をつけるために下記のマナーを覚えておくと良いでしょう。
・無言入店禁止
・レディーファーストを意識する
・お茶碗の持ち上げ禁止
・小龍包はかぶりつかない
・店内でのバカ騒ぎは問題ない
香港の食事はれんげを使う事が多いので最初は戸惑うかもしれないけど、実戦を通して慣れて行けば1日でマスターできるでしょう。外国に行くという事は、その国のルールを守らなくていはいけないという事。ある程度責任感を持って旅行をすれば、旅行者側も気持ちいいし、見ていた現地の人は日本人は格好が良いなと日本の信用を上げる事にもつながります。
補足説明 ケロちゃんにおまかせ
こにゃにゃちはー!
今回の食事マナー紹介は役に立ったかいな?マスターはんは短期間とはいえアメリカにホームステイしていたことがあったからマナーについては少しうるさいんや。西洋圏でのマナーは完璧かもしれへんけど、香港でのマナーは知らんことの方が多かったみたいやで。今回は本編では紹介しきれへんかった裏マナーについて教えるで!
実は香港のレストランではな、食べ残しの持ち帰りが許されてるんやで!
日本では衛生面やマナー上、持ち帰り禁止と言うのが当たり前やけど、香港では持ち帰り用のパックを有料で提供しているお店も多いんやで。レストランで食べきれんかった料理は持ち帰ってホテルに帰ってから酒を飲みながらのんびり食べるのもええな!
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